介護の仕事をしていくと、
出来ないことが出来るようになり、
段々と教える立場になったり、役職としてもリーダーの立場になるチャンスもやってきます。
施設や事業所によっては、急にリーダーとしての役割を振られることもあるかもしれません。
僕自身はデイサービスの管理者を経験してきましたが、実際の現場のリーダーになって仕事をすると責任や皆んなを引っ張らなくてはいけないプレッシャーがあり、
本当に大変でした。
まじで。
こうした経験の中で、
今回は、リーダーとしてまず初めに取り組まなきゃいけないことについて説明します。
介護職の現場にリーダーってなぜ必要なのか?
そもそも介護現場におけるリーダーの役目とはなんでしょう?
僕が考えるに、
・現場の情報(利用者、職員含む)に精通している事
・介護サービスが維持できる管理調整役である事
・他の職員を引っ張る進行役
が求められていると思っています。
現場の情報が分かっていないと、現場で仕事をしていて起きるあらゆる事に対処法が考えられず困ってしまいますし、
ケアサービスを運営していくには、お金や時間やルールなどの管理も重要になります。
そして、前提となる職員の協力がなければ、
良いサービスを始めることも続けることも出来ません。
こうした役割は部署などで分担はされる事も多いと思いますが、
現場では必要な情報を整理して、責任や統制をとってくれる人がいる方が
・職員が働きやすい
・サービスの効率化がしやすい
・結果、質の高いケアが提供できる
リーダーが現場に必要になのは、その為です。
職員全員のアセスメントを取ろう!
職員を知る超重要意義
リーダーになる人がまずやる事は、
動かす事になる仲間の職員さんの事をしっかり把握する事
です。
これは、新しく振られた業務を覚える以上に優先すべきです。
ここで大事なのは、「良く喋っているから、あの人の事はよく分かっている。」で思考停止しない事が重要です。
職員さんのアセスメントを改めてとりましょう。
チームの業務やシフト等スケジュール、人間関係など上手く調整するには、どういう人材を配置して、どのように動いてもらうかを考えなければなりません。その為の思考材料として、職員さんのアセスメントが必要になっていきます。
そして、一番に抑えておかなきゃいけないところは、
その職員さんにとっての
『何が介護の仕事を続ける支えになっているか』
を知る事です。
これが分かっているかいないかは非常に重要です。
なぜなら頑張れる職員を集められるか、職員が辞めていくかに関わるからです。
それでは、これを踏まえどのような点がポイントになるか下記で見ていきます。
専門職の資格有無
介護サービスの形態によって、専門職の資格を持った配置義務というのが国の法律で定められております。
その為、誰がどの資格を持っているかは必ず確認が必要です。
例えば、デイサービスの場合は生活相談員が必ず営業日にはいなくてはならず、介護福祉士や社会福祉主事などの資格を持つものが生活相談員として配置されます。
これを理解していないで、シフト作成を行ってしまうと営業上の配置条件を満たしていなかった場合、後で行政からの指導対象になってしまう事もあります。
なぜ、介護の仕事を選んだのか
介護や福祉・医療に関する仕事を選んだのは職員それぞれに理由があるはずです。
わざわざ自分の人生の貴重な時間を介護の仕事に使うと決めたわけですから。
・お爺ちゃん、お婆ちゃんが好き
・人の役に立ちたい
・家から近い
・手に職を持ちたい
・介護や福祉を盛り上げたい
など
ベテランで一見考え方がスレた職員さんもいるかもしれませんが、
どこかポジティブな見方をしているところがあるはずです。あるいは、昔はそう思ってたでも構いません。
介護に対して求めている事が分かれば、リーダーとしてやるべきは、その環境を用意するという対処法が見えてくるはずです。
どういう働き方をしたいか
介護だけでなく、ライフスタイル上の働き方の希望知るのも重要です。
・バリバリ深いところまで仕事したい人
・資格要件の為、介護の仕事に触れたい人
・子育ての隙間時間で協力したい人
・副業も認めて欲しい人
など、みんなそれぞれ働き方の希望があります。
皆んな性別や年齢含め価値観もバラバラですし、人生のライフステージも各々異なるからです。
資格取得や結婚、出産などライフステージにより働き方の変化も出てくるので、その点の理解は必要です。
今後の進路予定
組織のリーダーになると、どうしても自分と一緒の組織でずっとついてきてほしい気持ちにもなりますが、その部分にしがみつきすぎると、噛み合わない職員さんが出てきてしまいます。
職員のライフプランはあくまで『職員さん自身』が決める事です。
その上で進路の予定を知っていると、
・目標達成へ協力や応援ができる
・退職予定ならば、次の人員確保施策への行動
・本人に必要な環境の提供
など
とアクションしやすくなります。
退職や異動など大きな事にも繋がるので、知っておいた方がいいですが、
職員さんの方で
「今は言いたくない」「ここでは言いたくない」
という場合も結構あるので、
信頼関係を構築したり、又聞きしたりする努力は必要です。
長所や短所
職員によって、得意なこと・不得意なこともそれぞれ違います。
「その職員はどんな事が出来るか」
「その職員が仕事でどれほどのパフォーマンスを出してくれるか」
「そして、どこにパフォーマンスを発揮するのに向いているか」
ここを知る情報となります。
リーダーはそれをふまえて分析する必要があります。
例えば、
入浴介助や業務が遅い職員さんがいたとして、そこで「この人は仕事ができない!」と決めつけるのはよくありません。
他の職員より遅いけど利用者一人一人に丁寧に対応していて、普段からもどの利用者にも傾聴して相談支援できている人であれば、精神的に落ち着かない利用者への対応など別の部分では上手かもしれません。
リーダーは職員さんの一部分を見て判断するのではなく、出来るだけ広い部分を見て考えると、適時適所の職員さんが見つかっていきます。
長所の視点 → チームにとってどんな武器になるか?
短所の視点 → チームにとってどんなリスクになりうるか?
とそれぞれの視点で客観的に捉えていくと考えていきやすいです。
まとめ
職員さんに適材適所の配置で働いてもらうことは、
職員さんのモチベーションアップにも繋がります。
モチベーションの浮き沈みは、連携、業務効率、利用者へのケアなどにも反映されてしまうところなので、アセスメントをした上でモチベーションを維持できる仕組みや環境を作っていくのが大事です。
また、職員さんに役割分担する際はアセスメント情報をもとに
・具体的にどんなことをしてほしいか
・その行動にどんな意味や価値があるのか
をしっかり伝え、やりがいをもってもらえるようリーダーシップをとっていきましょう。
今回の記事は以上となります。
読んで頂きありがとうございました!
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