介護職が実践!利用者満足度を上げよう!【CS、ES、CDを解説】

介護の経営戦略
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利用者満足度って聞いた事ありますか?

似たような言葉で顧客満足度って言葉は聞いた事あるかもしれません。意味としては、ほぼ同じと考えてもらって大丈夫です。

 

利用者満足度(CS=Customer Satisfaction)とは、利用者にサービスを利用してもらった際にそのサービスに感じる何らかの満足感の事を意味します。

 

介護について考えると、私たちが行なっている介護サービスに対して、利用者が評価する度合いのようなものです。

施設や事業所によっては、利用者満足度調査などアンケート形式で行なったりしてサービス改善につなげる取り組みをしているところもあります。

 

今回は、利用者満足度を上げる意味について説明します!

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利用者の満足度が上がる仕組み

期待値について

利用者の満足度を考える上で、私たちが行なっているサービスに利用者はどれくらい期待をしているのかの指標です。

 

例えば、パンフレットなどの情報で利用者に自事業所のサービスを説明したりしますが、利用者は内容を聞いてサービスのレベルの期待値をおおよそ心の中で決めます。

 

そして、実際に利用してみて、

期待値より満足すれば、「この事業所はなんて良い事業所なんだ!これからも宜しく!」

と評価されますし、

逆にに期待値より不満足な結果だと、「この事業所はダメだ!早く変えたい!」

などと評価される事になります。

 

つまり、利用者満足度はサービスを受ける前の期待があって、サービスを受けた後での評価が期待を上回っているかどうかで決まる、という事になります。

満足度を上げるには、期待水準以上のサービスを目指す必要があります。

職員満足度について

満足度を上げる過程で、期待値を超えるサービスだけを考えても中々上手くいきません。

何故なら、実際に現場でサービスをするのは誰でしょうか?

 

そうです。

介護職など現場の皆さんです。職員の考えをないがしろに、期待値以上のサービスするよう命じられてもモチベーションが上がりにくいですよね。

 

職員の満足度(ES=Employee Satisfaction)は、職場環境や業務内容、人間関係などからそのチームで働く上での満足感の度合いを意味します。

 

そこでCSとESはどう関係してくるか?

利用者満足度(CS)を上げるには、職員の満足度(ES)も同時に上げる必要があります。

 

例えば、施設長や主任の方が利用者満足度(CS)を上げる取り組みとして、

「現状よりレクリエーションの時間をしっかりとれるようにし、一日のサービスの質を上げたい!」とそのまま始めようとすると、

職員の立場としては、

「そんな時間はない」「大変そうだからやりたくない」「やっても得にならない」

などネガティブな意見が出てきてしまいます。

 

職員満足度(ES)も考え、

・職員全体への事前説明・手段の共有

・サービスの質を上げる取り組みをする意味の伝達

・成果に対して、得られるものの設定

・職員同士での励まし合い

などが出来ると、少しやってみようかなと納得できるものが出てくるのではないでしょうか。

満足度の加速化

利用者の満足度(CS)と職員の満足度(ES)を同時に上げようとすると、お互いに良い作用をもたらし、満足度の上昇が加速化します。

利用者満足度(CS)が上がり、

利用者にとってさらに期待以上になると・・・。

利用者の感動(CD=Customer Delight)へと繋がっていきます。

 

わかりやすくしてみると、

期待通り  → 「まぁまぁだな。」

期待以上  → 「ここは良いところだ。宜しく頼むよ。」

期待を超えた感動  → 「ここは素晴らしいところだ!他の人にももっと知ってほしいし、何か出来る事があれば応援するよ!」

といった状態です。

満足度を上げる意味とは?

こうして利用者満足(CS)から利用者感動(CD)のレベルまで満足感を上げると、

事業所としての価値(評価や信頼など)は上がり、サービスを実施していく事が大きな意味を持つようになっていきます。

そしてそんなチームを、「自分たちが作っている!」「いや、わたしが!俺が!作ってる!」職員みんなが思えるようになったら、

職員感動(ED=Employee Delight)にもなっていくのではないでしょうか。

プチ感動を重ねよう!

どれくらいやれば感動を起こせるのか?

具体的に数値化する事は難しいですが、おおよそ相手が期待している1.2倍以上の付加価値を加えて行動を起こすと良いそうです。

 

感動=「心が動く事」です。

1.2倍以上の付加価値を受けると人は少し心が動いていきます。

そして、感動した経験は、エピソード記憶とも言われ、相手方に長期記憶化されやすいものになります。

 

とはいえ、いきなり大きな感動をさせようとした動きをするのは結構難しいです。

それよりも、日々の積み重ねで出来る事からプチ感動を目指してやってみましょう。

現場職員ができる実践例

①『ゆったりとした入浴』

利用者のAさんは入浴が大好き。しかし、デイの職員さんが忙しいので、「30分くらいで上がらないと、迷惑がかかる。」と気にされ、急いで出てしまう。

(プチ感動を起こすアクション)業務体制を見直し、入浴時間を10分増やせる事に成功。本人に伝える。

Aさんは、「私の為にわざわざ調整してくれて嬉しい。10分も増えれば、身体はゆっくり温まるわ。私は着替えるのが遅いから、後の人に迷惑かけないで済むわね。」

・・・忙しい中でも入浴について考えてくれた職員さんにプチ感動。

 

②『事業所間の文書の返信』

先方のケアマネージャーから利用者の様子についての照会文書の提出を求められている。ケアマネージャーとしては、「およそ2日くらいで返信してくれれば助かるなぁ。」と考えている。

(プチ感動を起こすアクション)書類到着後の当日に的確な内容で返信。

先方のケアマネからは「忙しいだろうに、返信早いな。こっちの仕事も進められるからありがたいなぁ。」

・・・期待していた時間より早く対応してくれた事でプチ感動。

まとめ

・利用者満足度(CS=Customer Satisfaction)

・職員の満足度(ES=Employee Satisfaction)

を上げる行動をとる事で、満足度は加速化し、

・利用者の感動(CD=Customer Delight)

となり、長期記憶化する印象を与えることにもなります。

 

そして、それは職員さんや事業所の価値の向上にも繋がっていきます。

まずはプチ感動を起こせるように、日々の中で出来るちょっとした付加価値を探して行動してみよう!

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