高齢での肥満はリスクと介護負担を同時に生むことになる

文化と思考

高齢になると、

「もう、年だから好きなように生きて、好きなものを好きな量だけ食べて過ごしたい」

って、思うかもしれませんが、

その先で注意しなくちゃいけない一つに、

『肥満』

があります。

 

好きなように生きる!

 

は僕も大賛成なんですが、

「高齢で肥満だと若いとき以上にデメリットが多い」ので、

これは見過ごせません。

好きなように生きたくても、生きれなくなる可能性を生むからです。

 

今回は、肥満と肥満じゃない人の違いと、改善の際のポイントを解説していきます。

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年を取った時に肥満の人のデメリット

肥満はあらゆる生活習慣病をもたらすと言われていますが、

一体どんな病気を及ぼすのでしょうか?

 

ざっと挙げてみると、

・糖尿病

・高血圧

・脂質異常症(高脂血症)

・高尿酸血症、痛風

・心筋梗塞、狭心症など心臓疾患

・脳梗塞

など

これらだけでも、かなりのリスクあることが分かります。

ただ、これらは高齢者だけでなく、若くても肥満から発症することがありますよね。

 

高齢になると、ここからさらに身体機能の低下認知症や高次脳機能障害などの発症が起こる可能性が出てくるので、

併発して様々なリスクが大きくなっていきます

そうなってくると、自分だけで生活が困難になってきて、介護をしてくれる人の助けも必要になってきます。

 

僕自身、介護の現場にいて

要介護者の肥満者の介護でよく感じるのは、

・介助する側は身体介助の負担が大きくなる(体重の重さで移乗が大変、皮膚の表面積が広いので清拭が大変など)

・様々な合併症により服薬の量や回数が増え、管理が大変になる

・転倒しやすく、転倒時の骨折リスクも大きい

・急変や受診の回数が増え、通院の必要が多くなる。

・運動が苦になるので、そこから機能低下もする

など

必ずしも、肥満が全て原因ではない場合もありますが、

肥満じゃなければ、ならなかった病気介護者の負担を軽減できたケースは結構あります。

肥満じゃない高齢者が得ているメリット

では、肥満じゃなく高齢期を過ごせるとなると、どんなメリットがあるのでしょうか?

 

比較して考えてみると、

・肥満からくる様々な症状のリスクが減り、元気に過ごせる

血圧や脈拍など比較的正常値で安定しやすい

・運動がそこまで苦じゃなくなるので、脳機能や筋力も維持できる

介助が必要になっても、介護する側の負担は軽い

など

肥満ではないと、

「自分が元気に過ごしやすくなる」

「介護してもらう時にも、あまり負担をかけずに済む」

というところは大きい気がします。

 

特に介護負担の面は、

家族から受ける介護、介護専門職から受ける介護となりますが、

いずれにせよ行うのは『人間』です。

負担は少ないに越したことはないです。

体重が軽いというだけでも、介護はホントに楽になります。

実際の介護現場でも、

家族が在宅で介護をする気でいても、体重差や身体機能低下から入浴や排泄の介助が厳しくなり、介護サービスを利用するようになるケースは多いです。

また、

介護サービスでも設備や体制などで違いがあるので、医療の充実面や24時間体制を考えると、

身体機能や症状によっては次第に在宅系サービス→施設系サービスへと利用の仕方も変わってくることにもなります。

肥満だとこの可能性がぐっと上がる。

生活する環境が大きく変わってしまうんですよね。

 

逆に肥満ではなく、健康的に過ごすことができれば、

もしかしたら、いつかは機能の衰えで生活環境を変えざるを得ないこともあるかもしれないですが、

少なくとも肥満状態でいるよりは、

自分が過ごしたい環境で長く過ごせる可能性は高くなると思います。

高齢からの肥満防止で気をつけること

肥満防止のためにすることは、

『生活習慣を見直すこと』

『基礎代謝を上げること』

です。

 

そのために、一般的にも言われいますが、

適度な運動

日中の覚醒、活動時間をしっかりとる

筋力維持の為、たんぱく質の十分な摂取

ビタミンやミネラルの十分な摂取

・消化のために、食事はゆっくりよく噛んで食べる

内臓の活発化のために、冷たいものより、温かいものを摂る

水分をよく飲む

のは大事になっていきます。

 

さらに高齢者が肥満防止や改善を行う際は、若い人よりも注意しなくてはいけない点がいくつかあります。

それは、

・現在の身体状況に合わせて行うこと

・出来る環境を作ること

です。

 

病気や症状が出ているときに、無理して食事制限や運動を行うことは良くないです。

かえって症状を悪化させてしまうことにもなり得るからです。

なので、出来る状態のときに、適度な量からスタートして続けられるようにしたほうがいいです。

 

また、肥満状態の改善や防止のために活動の機会の確保は重要になってきますが、

スタートしても、自分一人ではやる気が起きず続かないこともあるかもしれません。

社交クラブや地域活動、介護サービスなどを上手く利用して活動ができる環境を作ることも良いです。

まとめ

・高齢での肥満は様々な症状も併発するので、リスクが大きい

・健康的にいることができれば、好きな環境で過ごせる可能性が高い

肥満者の介護は大変だが、肥満じゃないとだいぶ介護はラクになる。

出来るときに、出来ることをスタートして続けよう。

肥満だとちょっと人生色々損をした感じになってしまいます。

 

いくら気をつけていても、怪我や病気はいつ起こるか分かりませんが、

少なくとも肥満は生活習慣の見直しで、改善は出来ます。

好きなように元気に過ごしていくためにも、普段から気をつけたいですね。

 

今回は以上となります。

読んでいただきありがとうございました。

 

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