【これからの介護現場】自信を持って、自分の強みを生かせる人はもっと活躍できる

介護職の現場改善

介護って人対人のサービスの一つだと思うんですが、

自分の身内を介護するにせよ、

仕事として介護をするにせよ、

色んな能力が必要とされることなんですよね。

 

時代が進み、介護に対す考え方も、

利用者個人を中心にしたケア(パーソンセンタードケア)、

それを軸にした地域包括ケアなど、

ケアの在り方も多様化してきています。

 

そうした背景を考えると、

介護する側の個々のアプローチも

「もっと多様化してていいんじゃないか」と思います。

 

ぶっちゃけ、

介護福祉士やケアマネや福祉の様々な資格で学んだ専門性を生かすだけじゃなく、

元々持っている自分の強みも含めて専門性として捉えて、

もっと生かしてもいいんじゃないでしょうか。

 

そしてそれは、

これから変化の激しい時代で、実は介護現場で求められる能力を持っていた埋れている人材を発掘する機会にもなってくるはず。

 

今回は、その点について話していきます。

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自分の強みを生かしたほうがいい理由

資格勉強だけでアップデートを終わらせないため

色んな福祉系資格があると思います。

民間〜国家資格まで、資格があることで出来る業務や役職もあります。

資格勉強を通して、キャリアアップやスキルアップはあるので、それを目指して頑張っている方は素晴らしいです。

 

しかし、資格試験などで学んだスキルは、

・ちゃんとリアルな場面で発揮できないと使い物にならない

・法人や施設環境、職場の方針などで出来る出来ないがある

・タイムラグが発生しているので時代が求めるスキルじゃない場合もある

こんなこともあるかなと思います。

 

つまり、必要なスキルは各場面で違いますし、時代の流れで日に日に変わってきているんです。

 

「じゃどうすればいいのか?」

ここでお伝えしたいのは、

「資格勉強だけで学びを辞めちゃマズイっす。ちゃんとアップデートましょうよ。」

ってことです。

 

しかし、実際の介護現場では、

一定の資格を取って満足してしまい、新しく必要な情報を仕入れたり、やる仕事を状況に合わせて変化させることが苦手な方を結構見たりします。

 

時折そういった方々から

「もう私は資格とったから頑張るのはもういい」

と聞くこともあるのですが、

僕からすると

学ぶことを資格勉強や参考書での学習にこだわり過ぎです。

 

ある程度基礎的なことを覚えたなら、

学んだことから

・自分の興味のあること

・手に職的に強みにしたいこと

集中して磨いていければ、それでいいと思います。

遊び感覚でもいいです。

 

リーダー的ポジションになると、不向きな事もやらざるを得ない場合もありますが、

それでもまずは、自分の強みに出来るところを探してみるのをオススメします。

 

ちなみに僕はデイサービスで、『引きこもりの利用者さんを外に連れ出す』のを専門的な強みにしたりしていました。資格勉強以上に心理や相談支援、交渉の仕方などを学ぶ必要がありましたが、デイをやっていて重宝しました。

高齢者のニーズが多様化してきている

イギリスの世界的ロックバンドであるビートルズが日本に来日したのは、

いつ頃かご存知でしょうか?

1966年の6月です。

 

そしてこの記事を書いている現在は2020年。約55年が経過。

ビートルズ絶頂期のファンのメイン層だった20代30代は、

今や70代80代ということになります。

 

音楽一つを取っても、洋楽やジャズ、ヒップホップなど様々な文化がこのあたりの世代から明らかに多様化してきています。

また、Windows95以降のPCやi phone以降のスマホ普及による社会の価値観に大きな影響を与える劇的な変化も体験しています。

 

お察しのとおり、

こうして年を取って介護を受けるようになった人のニーズは多様なもので、

一つ一つ対応していくには、介護をする方も色んな価値観やスキルを持った人が必要になってきています。

 

1つ実際にあった例をご紹介します。

たとえば、

無口で怒りっぽい男性利用者さんがおりました。

対応するのは、

相談支援技術をかなり勉強しているベテランAさんと、

入ったばかりの新人Bさん

 

お風呂やレクにお誘いするが、ちっとも動かない男性利用者さん。

 

こんなときに一見ベテランAさんが上手く対応してくれそうな気もしますが、

無口な利用者さんが心を開くのは入ったばかりの新人Bさんだったりすることもあります。

それは、なぜか?

深堀りしてみると、

たまたま新人さんが利用者の好きなジャズサックス奏者のジョンコルトレーンを自分も好きで知っていて、そこから話が広がったから。

 

もちろん、たまたまかもしれません。

そして相談支援技術が無駄と言いたいわけでもありません。

むしろ大切です。

 

けど、介護は人対人でお互いの距離感がかなり大事なので、

利用者さんの気持ちを開くきっかけのカギ(ジャズ好き)をたまたま持っていたBさんの嗜好は強みになりました。

 

そこから関係性が築けて、介護サービスの利用や入浴対応まで繋がることだって実際にあったりします。

引きこもりや介護サービス拒否の方と対応することが多い、

特にデイサービスや訪問介護・看護では、そんなたまたまな偶然が割と重要だったりします。

  

つまり、

一見、介護に関係なさそうなことでも、強みとして生かせる場面があるんです。

僕がリアルにお会いしていて、優秀に感じる相談支援職の方は、色んな経験をされていたりや多趣味な方が多いので、割と相関関係はある気がしています。

専門的に学んだ支援技術利用者の気持ちを開く鍵のレパートリーの豊富さが上手く両立している人は、強いです。

自分の得意分野を介護にも生かすことで、ポジションが得られる時代

介護の仕事も、ここ数年でだいぶ効率化してきた印象があります。

・様々な事務処理の効率化

・福祉用具や医療面の発達

・良いケアや体制の仕組みの導入

・コンプライアンスによる基準の整備

など

個人的には書類などの電子化はマジで助かっています。

やっていた方は思い出したくもないでしょうが、ちょっと前までの介護保険請求の業務は地獄でした笑

 

間違いなく効率化はもっと進むでしょう。

『介護ロボット』

『記録の電子化、自動筆記や音声データの記録化など』

『福祉用具のIOT、自動運転』

など

 

こうした効率化をしてきている状況を考えると、

作業的な業務に費やす時間はどんどん短縮されることが予想されるので、

より他のことに時間を使えるようになります。

 

現にデイサービスでは介護記録の電子化によって、時間的な余裕が増えてきていますが、逆にいえば、これは職員それぞれが自分の強みを出せるチャンスでもあります。

・PCのデザインスキルがある人は、広告などで時間が使える

・絵を描いたり、工作が出来る人は利用者ともっと思い切ったチャレンジができる

・重度の認知症で自閉気味の方に対し、効果的なアプローチすることにゆっくり時間が使える

・各職員のレベルに合わせ、丁寧に指導できる。事業所全体のサービス基準を上げられる。

など

こんな中で自分の強みとして生かせる仕事ができれば、ほぼ間違いなくチーム内で専門家的なポジションは得られるはずです。

 

事務などの効率化ができなかった時代は、使える時間の量的にこうした状況は生まれにくかったですが、現在は出来るようになってきています。

これはチャンスですよ。

自分の強みを生かすには?

では、自分の強みを生かすにはどんなことをしていけば良いでしょうか?

結論としては、

『チャンスを作って、やってしまえ!』

です。

 

そこからポイントを考えてみます。

小さなところから強みをアピールする

まずは自分をアピールするのは大事なことです。

・自分の出来ること、得意なこと

・自分がやってみたいこと

・具体的にアクションを考えていること

をアピールすれば、何かしら出来るチャンスは与えられると思います。

 

ただアピールする際に一つポイントがあります。

それは、まずは『小さなアクションで実績を作っておく』こと。

 

これがないと、「やりたい!」と具体的にアピールしても信用が足りない為、OKが出ないケースもあると思います。

実績があってもダメなら、単純に計画や時期、コスト面で問題があってNGなだけでしょう。

 

小さくまずは手近に出来ることからアクションを起こし、自分の強みを出してみましょう。

自分の権限内で勝手にやる

自分から周囲へアピールすることが苦手な人は、

「アピールするのは、恥ずかしい」

「アピールした結果、思わぬことを任せられたらイヤだ」

なんて思ってたりしませんか?

そうでなくても新しい動きをして、変に目立って茶々が入るとやりにくいですよね。

 

そういった方であれば、

「自分の権限内で勝手に強みを生かす」

のも手です。

 

ぶっちゃけこれが一番自分でやっていて楽しくなると思います。

周囲からの指示などで、やらなきゃいけない責任が生じないからです。

「やらされるのではなく、やる!」

 

やっている側は周囲の目を気にしがちですが、

意外と周りの人は仕事に関係ありそうな動きをしていたら、そこまで説明を求めたり注意してくることは少ないと思います。

意味が繋がれば、応援したり手伝ってくれる可能性もあります。

周囲がやらないことをやる

周囲がやらないことで強みを発揮できれば、すぐに自分の良さが発揮出来るポジションを得ることが出来ます。

介護現場でパッとすぐ思い浮かぶのは、

IT に詳しい人材であること

レクリエーションが得意なこと

この辺りが弱い介護現場は多いです。

 

どちらも、福祉系資格の勉強ではあまり出てきませんし、おそらくたくさんやる研修の中にも含まれませんが、

『現場で求められる場面は多い』

ことでもあります。

 

そこをあえて、

みんなが触れたがらない、やりたがらないところで強みを発揮してみるのは、

自分の価値を高めることにも繋がるのでオススメです。

 

参考までにレクを強みする介護職に関しての記事はこちらから

まとめ

強みを生かすことは、資格勉強だけじゃないアップデートできることに繋がる

ニーズの多様化に合わせるには、色んなタイプの介護者が必要

業務の効率化で強みを生かしやすい状況になってきている

強みを生かすには、小さなことから始める

「やらされるのではなく、やる環境」でやる

周囲がやらないことだったら圧倒的優位

 

おそらく、

テクノロジーの発達やノウハウの情報共有が浸透しきってきた場合に、

介護の仕事に関わっている人の課題になってくるのは、

になってくるのは、

「どうやって自分のやっていることにオリジナリティを出していくか」

だと思います。

 

アメリカの大学の研究によれば、

「個性を発揮できる職についている人の幸福感は高い」

という研究結果もあるそうです。

 

人材不足は業界全体で続いていますが、

業務の効率化で時間の余裕が出てきている職場も、少しづつ出てきているところもあるはず。

だからこそ、自分の強みをどう生かすか考えてみると、

これからのどんどん変化するであろう介護現場でも、さらに楽しく仕事ができるんじゃないでしょうか。

 

今回の記事は以上となります。

読んでいただきありがとうございました。

 

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