スキルより施設のやり方にまず慣れる事が9割【介護での就職】

介護職の働き方

どうも!介護福祉士のなおべい(@naobei)です!

ちょっと初めて就職したり転職する人には、衝撃な事実かもしれません。

僕自身はデイサービスの施設長まで登りつめ、現在は知見を広める為に他高齢施設や障害施設で働いています。

その中で色んな職員と仕事したりするんですが、

まずは、『スキルより施設のやり方にまず慣れるのが9割』である

というのが、介護の仕事は求められてるなぁと感じています。

そこで今回は、その辺りを深掘りしつつ、それを踏まえてどうすればいいか?解説していきます。

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施設のやり方に慣れる事が求められる理由

さすがに9割は言い過ぎと思われる方もいるかもしれませんが、

いや、9割だと思います!

では、どうしてこうなってしまうのか?

どこの職場でも固有の覚える事がある

例えば、

介護経験ある人も未経験の方も、最初は大体こんな業務やルールを覚えなくちゃいけないと思います。

・職員の情報(顔、名前、性格、役職、資格、長所短所)

・利用者の情報(顔、名前、ADL、薬、既往歴、事故リスク、介助法、個別対応)

・物品の置き場

・器具や物品、PCの使い方

・書類や報告、共有ルール

・組織体制

・服装や髪型

・人間関係(派閥、仲良い悪い、立場など)

で、

いわゆる「介護技術や介護の勉強をすればどうにかなる」のはこれらのいくつが当てはまるでしょうか?

ぶっちゃけ、ほぼ当てはまらないんじゃないでしょうか!

 

実際に初めに覚えるべきことは、介護スキル以外の事がほとんど。

つまり本や動画、学校などで学んだ事以外の固有情報を覚えることになります。

スキルは後からでも身につく

もちろん技術や知識を得る事が無駄と言っている訳ではありません。

スキルのある職員とそうでない職員とでは、仕事の質やスピード、周りからの評価が違います。スキルによって人間関係にも影響を及ぼすこともあるでしょう。

 

しかし、スキルは後からでも身につけられます。

というか後からじゃないと分からない事が多々あります。

・利用者ごとの適切な介助の仕方

・利用者ごとの起こりうるリスクとその対処法

は特に顕著で、

実際関わって分かる部分が非常に多いです。

 

知識はその理解と事前予測をサポートしてくれるものですが、徐々に覚えていけば仕事は出来るようになります。

スペシャリストでも特別扱いはない

僕自身、介護のリーダー経験もあり、数々の修羅場をくぐってきた介護職の一人と自負はありますが、

もし新しい介護施設で働き始めようとしたら、

『特別扱いはされない』

です。

 

ヘッドハンティングや最初からマネジメント職候補などで入ったら違いますが、一般介護職で入るなら新入りと扱いは同じとこからのスタートが基本です。

どんなに高い能力があっても、まずは施設のやり方に慣れることが求められます。

 

ありがちなのですが、

元々リーダー役職についてて別の法人で働こうとされる際は、初期の段階での特別扱い期待しない方がいいです。

そして信頼関係が構築する前に、「ダメ出しや指示出し」「前はこうだった」などの態度をとってしまうと、最初から人間関係ハードモードでプレイすることにもなっちゃいます。

「こんなハズじゃなかった」と自分で首を絞めて自信喪失する事になりかねません。

どうすれば最速で頭角を現わせるか?

とはいえ、経験を積んできた職員は早目に出来る人として評価されたいし、ストレスなく働けるようになりたいですよね?

どうすれば、早く職場内で頭角を現わせるでしょうか?

3つのポイントを順番にご紹介します。

・自分から心を開くこと

・愚痴に乗らず、反論もしないこと

・スピードが要求される仕事をいち早く覚えてしまうこと

自分から心を開く

職場での信頼関係は、相手か自分かが心を開かないと進みません。

職場の人が心を開いてくれるのを待つより、自分から心を開いた方が早いです。

 

例えば、挨拶や自己紹介、仕事で困っていることを話す、利用者へのケアについての思いを伝えるなど。

ただ、下記の点は注意。

・自分は凄い人間であるアピールが強い

・ネガティブな感情を伝えてしまう

・自分には責任がありません発言

心の距離を縮めようとコミュニケーションをとっているのに、離れていかれる原因になります。現場で入職後の間関係で壁にぶち当たってしまう人は、これらのどれかをやってしまっているところを良く見ます

「自分でもいたらイヤだな」と思っていても、ついやってしまっていないかも注意です。

信頼関係は自分の心を開かなきゃ始まりませんが、開き方はよく考えなきゃなりませんね。

愚痴には乗らない、反論しない

最初は完全アウェーなグループの中に入っていくわけですから、多少は自分と意見が違う場合でも処世術として空気を読んで合わせるのも必要です。

その過程で、必ず誰かしら悪口や愚痴を始める職員は出てきます。

 

しかし、絶対安易に乗るのはやめましょう。

かといって、反論もしない方が最初はいいです。

なぜなら、他の職員や利用者は乗ってしまっている所を見てますし、割と管理者やリーダーなどの人も言わずとも把握しちゃったりします。

結果として、周囲の期待や評価を下げる事にもなります。

反論も信頼関係が構築されるまでは、たとえ正論であっても上手く伝わらない可能性があります。

 

参考までに、僕自身がやっている方法としては、

・その場を立ち去る

・話題を無理やり変える

・他の仕事に集中する

ですね。

もし改善や解決する為の意見を出すなら参加する意味はありますが、そうでないならデメリットしかありません。極力その場に加わるのは避けましょう。

これは、愚痴を言ってくる相手が上司やリーダー職員であっても使える手です。

スピードが要求される忙しいところで活躍ができる

実際に行動して、早く仕事を覚えているところを見せるのが一番手っ取り早く効果的なのは間違いないです。

その中でもとりわけ、注目されるのはスピードが要求される業務だと思います。

 

例えば、

・人数の多い日の入浴介助

・人数の多いベッド対応の方の排泄交換

・月末月初や提出期限が重なる書類作成全般

など。

個人的には丁寧なケアをしてる人を一番評価したいと言いたいところではありますが、

正直早く動ける人はマジで助かります。

そこは認めざるを得ない。

ただ、もちろんミス連発はダメですよ。

 

介護現場は、やる事が多くて人出不足になりがちです。故に早いに越したことはないという状況が非常に多くなります。リスクになる雑さやミスが出なければ、スピードを優先しても多少は目をつむることさえも正直あります。

その為、

早くて確実にこなせる人は、出来る人の印象度が強くなりやすいんです。

長期的にはスキルの方が絶対大事

とはいえ、施設や事業所のやり方に合わせる事が優先されるのは、初めの方だけです。

職場に慣れて、頭角を現してきたら

今度は『自分にしかない何か』を出していくときです。

 

いずれリーダーや責任のある役割を任せられる事を望んでいるなら、勉強してスキルを磨いていくしかありません。自分で考えて行動する事が求められるようになるからです。

また、施設のやり方で通用するのは、正直そこで働いている間だけです。

他でも通用するのは、あくまでも自分自身が身につけた様々なスキルの方です。

 

にも関わらず、

人間環境に慣れてきてしまうと日本人の場合、多くの人が努力を怠る方向に行きがちです。何となくそれ以上は頑張らなくなくていい気がして安心してしまったり・・・。

しかし介護業界だけでなく、終身雇用制が崩壊してきている現状、

一つの組織だけでしか使えない働き方は、ハッキリ言ってリスクでしかありません。

 

人それぞれ向き不向きがあるので、

介護技術だったり、

介護を教える事だったり、

マネジメントする事だったり、

コスト管理だったり、

PCの扱いだったり、

スキルになるのは様々です。

 

自分でこれだ!というものがあれば、勉強して、是非仕事に生かしていきましょう。

長期的な視点に立てば、自分の可能性を広げられるのは圧倒的スキルを覚える事の方である事は忘れないで下さい。

まとめ

・どこの職場でも勉強やマニュアルから外れた固有の情報を覚える事になる。

・早く頭角を現すには、良い人間関係を上手く構築しながら、忙しいところで活躍できる人になる。

・その職場に依存しないで働けるように、努力を続けてスキルは得ていくべき。

 

あくまで施設や会社のやり方に合わせるのが大切なのは、周囲に認められて活躍出来るようになるまでであって、それ以降は自分のスキルで道を開けるよう頑張るべきだと思います。

今回は、スキルより施設のやり方に慣れるのが9割というテーマの記事でした。

どこか皆さんのお役に立てれば幸いです。

読んでいただきありがとうございます。

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