どうも!介護福祉士のなおべい(@naobei)です!
人生100年時代と言われてる昨今、一つの会社で定年まで勤めあげても、その後の人生がまだ40年もあるなんて事が現実化してきました。
第二、第三のスタートとして介護の仕事に興味をお持ちの方もいらっしゃると思います。
今回は、そんな方向けに40代以上の中高年からの介護職転職について語っていきます。
僕自身のプロフィールについてはこちらをご覧下さい。
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中高年からの介護職志望で良く聞く不安
僕自身デイサービスで施設長をやっていた事もあり、今まで面接や採用も多く行ってきました。
ホントに様々な人が応募に来るのですが、その中でも良く聞く不安としては、
・年齢的に大丈夫か?
・パソコンが出来ないけど働けるか心配
・資格取得志望しているけど支援してもらえないか?
・親や配偶者の介護も並行していきたい
とこの辺りがよく聞かれます。
今回はこれらの点について解説していきます。
年齢的に大丈夫か?
年齢が高いと雇ってもらいずらいか?
一般的な年齢の定義からすると、中高年は30代後半〜60代、高年は60代以上とされることが多いようですが、ここでは70代まで含めた範囲で考えていきます。
40代〜70代の中高年からの就職は可能か?
というと、十分可能です!
なぜなら、
・実際に高年齢層の職員でもバリバリ働いている(70代で夜勤や入浴介助もこなす職員はいる)
・健康上問題なく「働ける」という方には手伝って欲しい
・それだけ人出不足なのでありがたい
という認識が採用する側にあるからです。
平成29年の介護労働実態調査((財)介護労働安定センター )においても、
【年齢構成】※一部引用
介護職員(施設等)・・40代➡︎ 24.1% 、50代➡︎ 19.9% 、60代➡︎ 13.5% 、70代以上➡︎ 2.5%
訪問介護員・・・40代➡︎ 19.6% 、50代➡︎ 25.3% 、60代➡︎ 29.7% 、70代以上➡︎ 8.7%
となっていて、40代50代はおろか60代以上の介護職員も活躍している事が分かります。
60代後半、70代以上の方は負担を考慮し業務としては段々とバックアップ的な役割をお願いする場面が多くなるかもしれませんが、40代〜60代前半の方は現場の中心的なメンバーとして期待も十分されると思います。
たとえ未経験でも前職のマネジメント能力を生かして、主任やユニットリーダー、施設長などに抜擢される方も実際多いです。
もちろん高齢になればなるほど健康状態について必ず確認されると思いますが、年齢での不採用はあまり気にしなくて大丈夫でしょう。
年齢的に介護の仕事についていけるか?
一方で、介護といえば「排泄や入浴などの身体介助」を想起される事が多いと思います。年齢的に身体がつらくなってきているのに、人の身体を動かしたりなんか出来るのか不安という人も多いです。
しかし実は、身体介助をせずとも介護の仕事に携われる場面は割とあります。
・家事などのお手伝いで生活援助をしていく介護士
・作業療法、レクなどを専門にする介護士
・事務作業ができる介護士
・備品管理や清掃ができる介護補助員
など身体介助以外の場面でも重宝される役割は多々あります。
もし身体介助の場面が厳しいなと感じるのであれば、別の部分での活躍を考えてみても良いかもしれません。
※注意として、介護福祉士や介護支援専門員を目指す方は、それぞれ対人援助の介護業務や相談支援に含まれる業務をしないと実務経験としてみなされないので確認が必要です。
パソコンが出来なくて不安がある
パソコンや電子機器が一般化しており、介護業界でも徐々にITの活用が始まっています。
特に在宅の介護サービスでは、見守りや情報共有のシステムなどが発展してきており、タブレットやアプリの導入も増えてきています。業界全体としてはまだまだ遅れている印象がありますが、段々とIT活用が一般化するのは確実だと思います。
しかし、
現状パソコンやタブレットの活用が出来ないと働けないか?
と言われるとそんな事は決してありません。
実際、紙の書式で作業している事業所も多いですし、
簡単な介護記録の入力は求められる事はあるかもしれませんが、細かいデータを拾って作業したりするのはリーダークラスの職員であることが多いです。
むしろITに触れる事業所に当たったら慣れる機会としてラッキーと思ってください。
おそらく、同じ年代で全く出来ないところから、ちょっと出来るようになった方もいると思います。そしてパソコン操作が出来たら現場だけはなく、介護事務へ活躍の場も広げる事ができるでしょう。
現状は正直出来なくても問題ありませんが、確実にこれから増えるのは間違いないので仕事をきっかけに覚えていきましょう。
無資格・未経験だけど資格取得したい
無資格・未経験からの取得ルート
無資格・未経験での採用については、人手不足している状況もあり資格制限のあるサービス形態でない限り大半のサービスで採用される事は全然あるので大丈夫です。
介護の仕事に転職を希望される方で、「とにかく資格を持ちたい」と考えている方で注目している資格は、
①介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級相当)
②介護福祉士実務者研修(旧ヘルパー1級相当)
③介護福祉士
④介護支援専門員(ケアマネジャー)
がおそらく半数以上を占めると思います。
確かに、②③④の実務者研修以上の資格を目指すとサービス責任者クラスや講師業に仕事の幅を広げたり、別法人へ転職する際も有利になります。
①の介護初任者研修については訪問介護の仕事をスタートする人以外は取得メリットがあまりないので受けなくていいと思います。
福祉系学校卒業以外での資格取得ルートとしては、
介護福祉士実務者研修・・・無資格、未経験で取得可能
⬇︎
介護福祉士・・・介護福祉士実務者研修修了 + 実務経験3年以上
⬇︎
介護支援専門員(ケアマネ)・・・介護福祉士取得後の実務経験5年以上
が一般的です。
実務者研修の高いコストをどうするか?
無資格であれば、まずは介護福祉士実務者研修の取得を目指すべきです。
しかし、この資格を個人で取得するには、
・介護福祉士受験要件の実務者研修費用に10万円以上の費用がかかる
・休みの日など自分で時間を作って研修に行く必要が出てくる
というところが痛いネックになっています。
応募面接の際は、実務者研修の費用などを会社側で負担してくれるのかどうかについては確認した方がいいです。というか無資格の方は必ず確認しましょう。資格の取得支援をしてくれる法人も割とあります。
しかしもし、希望事業所で負担がしてもらえない場合は、下記のサイトで働きながら実務者研修の費用を実質0円で受講出来るよう全額負担してくれるのでオススメです。僕が無資格から始めたら掛け持ちでも絶対登録します。
⬇︎
無資格・未経験からのキャリアアップなら⇒⇒介護専門求人サイトかいご畑
その後、無事に実務者研修を修了すれば、3年の実務経験を経て介護福祉試験を受けられるようになります。
介護福祉士試験合格する為に、通信講座など使わずに独学で効率よく突破出来る方法については下記記事で⬇︎
また、4年制大学を卒業されている方は、
・社会福祉主事任用資格
を取得している可能性があります。必ずチェックして下さい。
こちらは他の資格と違い、大学の特定履修科目を取得していれば自動的に取得していると認められる任用資格となっています。
一般的にはあまり認知されていませんが、介護業界ではデイサービスなどで始めから『生活相談員』として働ける資格となっているので、非常に有用な資格です。
社会福祉主事任用取得についての厚生労働省ホームページ⬇︎
介護や子育てをしながらでも大丈夫か?
実際にご自身の親や配偶者を介護する立場になって、介護職を目指される方も結構います。
そんな方が介護の仕事を選ぶメリットとしては、
・自分で介護技術などを覚える事で身内の介護に活かせる
・職場の人が介護職だと相談しやすい
・有用なサービス等の情報が入ってきやすい
というところがあると思います。
中には親の介護と両立させるために、自分の親を自分が働いている施設に入れるという方もいますが、大半の方は介護サービスを利用しながら、病院受診の付き添いや在宅の介護をされている場合がほとんどです。
その場合、「病院の付き添い」「危なくて一人にしておけない」などで働くには、短時間になったり、不規則にせざるを得ないかもしれません。
大切なのは、たとえ短時間や不規則な勤務希望でもその旨を必ず伝えておいてください。
正直、人出不足で人員もギリギリで運営している事業所も少なくないです。急な遅刻や欠勤はすぐ対応が出来ずにホントに困るのが介護サービスの運営です。
それでも、たとえ短時間や不規則な勤務希望の方でも助かるので採用される事は十分あります。
実際に僕自身も「親の介護をしていて、働きながら学びたい」という方を、短時間で週1回勤務希望で採用した事があります。たとえ短い時間でも、熱心に利用者と関わってくれたり、レクリエーションで盛り上げてくれたりする方で非常に助かりました。
身内の緊急対応で欠勤する事もありましたが、あらかじめ他の職員も理解していたのですんなり代わってくれたりもしています。
身内の介護などで時間的に不安定な働き方しか出来ない人でも、勤務している時に価値ある姿勢で働いていれば一緒に働く仲間として、協力も得つつ働けるのではないでしょうか。
まとめ
・中高年でも、バリバリ働いている人がいるので、健康であれば年齢はあまり関係ない
・排泄や入浴などの身体介助以外の活躍の場もたくさんある
・現状ではパソコンスキルがなくても働けるが、覚える必要はある
・無資格の場合、実務経験と研修費用のネックをどう解決していくかは先に確認する
・介護業界での転職は身内の介護への理解もされやすい
今回は、色々な働き方が出来る時代の中で、中高年と言われる世代の方から聞かれる不安について解説させていただきました。
「人の役に立ちたい」という気持ちから介護職への転職を考えている方への、少しでも参考にして頂ければ幸いです。
読んでいただきありがとうございました。
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