どうも!介護福祉士のなおべい(@naobei)です!
こんな場面ってないですか?
例えば、
入浴の声かけで拒否のある利用者さんに頑張って対応していたのに、
他の職員から、
「もういいから、代わって!」
と言われたこと。
入浴だけじゃなく、電話対応、トイレ介助、不穏時の対応など様々な場面でこんな感じのこと一度は経験されると思います。
頑張ってやってるのに、いきなり「代わって!」と言われたらショックですよね。
でも、介護現場ではかなりあるあるな場面だと思います。
今回は、この「代わって!」をどう捉えたらいいか?
言う方、言われる方どっちも経験している立場で考察していきます。
「代わって!」と言われると・・・
初めて介護の仕事をしたばかりならともかく、
そこそこ経験を重ねてから言われるとショックは大きいかもしれません。
介護の仕事に情熱があり、真面目な人ほどそれは顕著です。
「え? 頑張っているのに、なんで?」
「え? 自分の対応が下手くそだから?」
と、ショックと同時に相手への怒りもこみ上げてきてしまうことってないですか?
「もう、自分はダメなんだ」
と自信がなくなったりもするかもしれません。
僕自身もぶっちゃけ言われるとプライドが傷つく場面は、少なからずありました。
たとえば、
「認知症のある方を頑張って色々工夫していて、あと少しで何かが掴めそう」
というところで言われてしまうと、「え、なんで?ちょっと待ってよ」と思ってしまったり。
でもですね。
今でも「代わって!」と言われることはありますが、
自分も「代わって」と言う方の立場になってからは、感情的になることはほぼなくなりました。
むしろ今では言われたら「はい、どうぞ!」と速攻で対応を譲ります。
言われてもあまり気にし過ぎない事が一番です。
それはなぜか?
「代わって!」が出る理由
言う側になって、
「代わって!」と言われてしまうのは、理由がいくつかあることに気づきました。
対応している職員の負担を減らしてあげたい
言われる方は盲点だったりするんですが、
負担を減らしてあげたい優しさ
からというのも割とあります。
・頑張って対応してるけど、ずっと付きっきりだから代わってあげたい
・自分が代わるから、他のあなたにしか出来ない業務をやってほしい
・いつも任せてしまっているから、負担を減らしたい
こんな気持ちで言ってたりします。
やっている事の否定じゃないんですよね。
だったら、
ショックや怒りよりも、むしろ嬉しいですよね。
ただ、「言われないと分からないよ。」
ってところでもあります。
普段は自然とコミュニケーション出来ていても、
忙しくなってくると、一言ですませがちになってしまうので、そこで誤解が生まれないよう注意は必要かなと思います。
利用者自身の性格の問題で仕方なく
職員の対応に悪いところは特にないんだけど、
利用者さんの性格や職員との相性で変わった方がいいと判断する場合もあります。
・同性より異性がいい、異性より同性がいい
・単純に相性での好き嫌い
・利用者からのご指名
など
利用者さんのニーズによってしまう部分は、どうしようもないときもあります。
「代わって」で交代を求めるのは、むしろこのケースが一番多い気もします。
この辺りは理由が分かれば、仕方がないと切り替えられるところですが・・・
ただ、これがちゃんと皆んなの納得に繋がるかは、
利用者の情報共有が職員間で行われているかで差が出ます。
こういうところで、アセスメントやモニタリングが作成できていることやケアカンファレンスが実施出来ていることが優位に働いたりもするんですよね。
利用者さんの性格や求めているニーズの把握に対して、自分たちはどう対応するかは分かっていれば、対応を交代する場面でも納得感は出るはずです。
ホントに利用者への対応が良くない
単純に対応が良くないために代わってもらうケースも当然あります。
それ放置していると、危ないと感じたら止めに入るのは必要なことです。
たとえば
・怒りっぽい利用者に対して、職員も一緒に怒ってしまっている
・それを見ている他の方への印象が度を超えてしまって悪い
・介助の仕方が危ない(技術力がない、情報が分かっていないのに無理に対応しようとしてるなど)
・状況を悪化させて、他の利用者への迷惑や、仕事の遅れを引き起こしている
なんてことがあると、代わってもらわなければいけなくなります。
利用者も職員もお互いにイヤな気持ちが強くなる状況を見過ごすことは出来ないからです。
場合によっては、
利用者の状況も職員の気持ちもどちらも悪いわけじゃないこともありますが、それでも一旦対応している職員さんの気持ちを切り替えてもらうのも大事だったりします。
皆んなで頑張る必要はあるけど、ぶっちゃけそのときそのときで誰かが対応できれば何とかなるというところも介護の仕事はあります。
危険で良くない対応をしていたら、注意もされますが、
同時に一人で頑張り過ぎないようフォローの意味も交代には入ってきます。
時間がかかり過ぎる
利用者さんのペースに合わせて、ゆっくり丁寧に対応するのは介護士として大切な考え方ではありますが、
・他の利用者へのケアまで回らない
・仕事がどんどん遅れる
という状況に陥ってしまうのは、時間がかかり過ぎです。
あんまり度が過ぎていると、テキパキやる職員と交代させられる可能性も出てきます。
利用者対応に関する時間の短縮に関しては、ある程度までは仕組み化することで改善は可能です。
・やるべきことのポイントを抑えて覚える
→丁寧にやり過ぎていたり、必要以上に無駄なことをしてしまっている可能性があるので、必要なポイントをまず把握してもらう。プラスアルファの部分は、時間や余裕があるときにやってもらう。
・スムーズに行動が取れる環境を整える
→移動や物を取ったりの動線に邪魔があるのであれば、排除。使う物はあらかじめ使える状態にしやすくする。
・そもそもゆっくりしても構わない仕組みを作ってしまう
→早ければ良いわけではないので、ゆっくりしたペースが確保できるスケジュールや体制を作ってみる。
代わって!と言う時の注意点
介護現場で代わってと言わなきゃいけない場面は確かにあります。
忙しかったり、危なかったり。
けど、思っている気持ちが誤解されて伝わってしまう可能性が高い一言でもあります。
なので、言うときはちゃんと理由を伝えられたほうがいいですね。
特に頑張って対応している人に声をかけるときは、
誤解から反発を受けるリスクが高いです。
自分が上司の立場でフォローなく交代させてしまうと、やる気を失わせる原因にもなります。
言う側もストレスを抱える事にもなっちゃいますしね。
スポーツの世界でも、選手を交代するときは監督やマネージャーが選手に「君を交代するのはこういうワケなんだ」と理由を伝えて、選手に納得してもらう場面も多く見られますよね。野球しかり、サッカーしかり、バスケしかり・・・。
僕らの仕事もそういった意味では同じです。
代わってと言う時はフォローを忘れずに。
まとめ
・「代わって!」と言われるには理由があって、優しさから言われる場合もある。あまり、過剰に気にしない。
・「代わって!」と言うときは、誤解されないよう交代を求める理由を伝えたり、フォローする事も大切。
交代をするよう言われると、はじめはショックなんですが、
交代のチャンスも与えられないでフルで対応をする事を求められてしまう事のほうが、
キツイ気がします。
経験年数や役職が上がったりすると、段々やって当たり前な雰囲気になったりしますが、
ホントは無理し過ぎないところで、「代わって!大丈夫だから任せて!」と一声があるとどんなに助かるか。どんなに嬉しいか。
そんなところもある気がします。
今回の記事は以上となります。
読んでいただきありがとうございます。