不満や辞める職員が出てくる前に、リーダーがやっておくべきこと

介護のリーダー向け

職員同士もめることはないし、サービスもしっかり回っている。

とりあえずしばらく、このメンバーでやっていけるだろう。

と思っていて、

突然、

「すみません。次のシフトで辞めようと思うんです。」

っていわれる経験をされた方はいませんか?

 

もしくは、逆に辞めるのを言う側だったという人もいるかもしれません。

 

そして、人員不足の状況だった場合は、もう少し続けるように説得するされるような流れになっていく。

 

「辞めたいヤツはさっさと辞めればいい!」

というリーダーの方もいるとは思いますが、

その前にこれくらいはやっておきましょうよ。

という部分に触れていきたいと思います。

 

今回は、不満や退職希望が出る前にリーダーがやっておくべきこと、についてです。

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聞く側は突然でも言う側は突然じゃない

今いる職場を辞める理由は人それぞれで、

ぶっちゃけ体調面や周囲の状況の変化などもあったりして、止むに止まれず・・・

という場合もあると思います。

あるいは、新たな活躍の場を目指して転職する人もいるかもしれません。

 

このような場合は、しょうがないです。

とゆうか、今まで頑張って働いてくれたことに感謝して、

次のステージを応援するくらいの気持ちは持ちたいものです。

 

しかし、そうじゃないケース。

職場で起こっている何かが原因にある場合は、問題があります。

職員によっては事前に訴えを出してくる人もいるとは思いますが、上司やリーダーに訴えられないタイプの人もいます。

 

同僚ならまだしも、リーダーに

「辞めたいんですけど」

の一言が出てくるときは、大半の職員さんは辞める覚悟を決めて発言してきます。

聞く側は突然のように感じたりもしますが、言う本人にとってはタイミングや自分の中での気持ちの整理がつくなど段階を踏んでのものです。

本人にとっては、全然突然でもなく「ようやく固まった決意」です。

 

ここまで来ると、一時的な感情的なものでないのであれば、

説得して働いてもらうのは難しく、働いてもらったとしても意欲がない状況なので、逆にサービス提供でマイナスが出る場合も出てきます。

 

つい日々の業務が普通に回っており、それなりに忙しくしていると、

職員のそうした状況に気づかず過ごしてしまいがちですが、

リーダーは普段からアンテナを張る努力はしておいた方ががいいです。

コミュニケーションで抑えるべきポイント

ここで働いていけるかどうかの気持ちはどこにあるか?

職員の状況にアンテナを張っておく上でのキーは、

言わずもがなコミュニケーションです。

 

「いや、でもウチは仲良いから大丈夫だよ」

という人もいるかもしれません。

もちろん、職場の雰囲気がアットホームでオープンに近い関係を構築できているのは素敵だと思いますが、あくまでも仕事の上でのチームの関係性もあることは忘れてはいけません。

 

「ちょっとした雑談が出来るから、今の職場にいたい」という層も一定数はいそうですが、

それよりも

ここで働いていけるかどうかの気持ち

に関わってくるのは、職場で起こることの方がメインです。

 

職業の選択の自由がある中で、今の職場を選んでいるのは、

自分にとって相応のメリットがあるからです。

 

つまり、コミュニケーションで普段から抑えておくべきは、

・職員が仕事に対して求めているのは何か?

・今の職場状況で不満になり得るのは何か?

です。

ここを抑えずに、カタチだけ仲良くしていてもマネジメントは出来ません。

職員にどうアプローチしていけばいいか?

仕事で求めているものは何か?などは、入職時の面接などで聞いたりすることは多いと思います。

しかし、しばらくたってからはどうでしょうか?

 

基本的に触れることは少ないんじゃないでしょうか。

ぶっちゃけ面と向かっては聞きづらい面もあるかもしれません。

職員の内面にアプローチすることになりますからね。下手に触れない方が無難とも一瞬思える。

 

ポイントは予測することと、機会を作ることです。

たとえば、

・普段のコミュニケーションの中で、働き方のニーズを予測する。

・定期的に面談の機会を設けてみる。

のはオススメです。

 

基本的に職員から上司へ要望がハッキリ出て来るのは、ホントに強い要望や緊急性が高いことだったりします。

ただ、それを言わないで抱え込んで辞める結論に達する人もいます。

そうならないよう、普段からコミュニケーションをとっておくのは大事なことです。

しかし、それだけでは不十分で、

「じゃ、もしかしたら〜に困っているかも。」

「〜してあげたら、働いてくれやすくなるかも」

まで考えて、職員さんのニーズを予測するのが重要です。

 

また、定期的に面談の機会や目標シートを使ったコミュニケーションの機会を作っている職場も結構あるんじゃないかなと思います。

定期的にこういった機会を持つことも、本人の意向を示してもらえる機会になります。

ただ、面談などの機会は形式ばったフォーマルな状況になったりもするので、本音を引き出せる部分とそうでない部分も出てくることがあるかもしれません。

 

コミュニケーションの機会をどちらも使い分けてみるのが良いと思います。

 

いずれにせよ、

リーダーと各職員とのコミュニケーションでは、

・職員自身が意向を示せること

・リーダーが職員の意向に対しての具体的改善案を示すこと

をお互いにすり合わせていくことが必要です。

 

この過程と向き合わず「大丈夫だろう」と放置していると、

突然と思える「辞めます宣言」を受けることになります。

リーダーは前に立って働きやすい環境を設計する

リーダーのやるべきことは、

なにも辞めたい職員が出ないように、なんとなくコミュニケーションをとって調整する

わけじゃないです。

 

ただ面談の機会を作って、傾聴しておけば場が丸くおさまる

のもその場しのぎの一時的なもの。

 

そうではなく、

先立って、職場に何か本質的な原因があるのではないかを考え、

実際に対処することの方が大事です。

問いと答えを仮説で考える方法はこちらの記事から。

仮説思考でケアに取り組むことのススメ

 

というのも、職場も本質的な問題を解決できる裁量は、

基本的にリーダーが握っていることがほとんどだからです。

だからこそ、リーダーは職員の前に立って解決できる問題は自分から解決してしまってもいいようになっています。

上から指示することも構造上あるかもしれませんが、本来は前に出て自分が引っ張るのもリーダーです。

 

話を戻すと、

コミュニケーションでニーズのすり合わせを行なったら、

「働きやすい環境や雰囲気はリーダーが設計してしまっていい」

です。

 

なぜなら、

職員さんの方でやってほしいことがあっても、実際には決定権がなくて実行できないことも多々あったりします。(たとえば職場内のルールの変更の場面など)

一方で、

リーダーが前に立って考えてしまって、アクションを起こしていければ、

それぞれの働きやすい環境へとどんどん最適化していきます。

 

リーダーが先立って環境を設計する意味はいくつかあります。

・働きやすい環境はその都度変化するので、リーダーが気づいたタイミングですぐ動けた方がいい

・会議などでみんなの合意を優先しすぎると、本質的な問題解決にならないこともある

・動くのが遅ければ遅いほど、職員の辞めたい気持ちは大きくなっていく可能性がある

からです。

 

職場の働きやすい環境はみんなで作る!

という大義名分を出しつつも、

実際は放置せずに、時にはリーダー自身も介入していくことも大事です。

まとめ

・退職希望は、本人にとっては突然ではなく、ようやく固まった決意表明。

・「仲が良ければ皆んな辞めない」は慢心。ちゃんと職場で起こっていることに目を向けるべき。

・働き方のニーズを予測する。コミュニケーションのすり合わせの機会を作る。

・リーダーが先立って働きやすい環境を設計してしまっていい。

今回は、

辞めたい職員が出てくる前にリーダーがやっておくべき努力をテーマに記事を書きました。

 

一人の職員が辞めることで、

職場の雰囲気、サービスの提供の質、役職などの法定基準、求人費などの人件費コストなど、

様々な影響が出てきます。

 

もし職場に貴重な戦力の職員さんがいるのであれば、放置せず、恥ずかしがらず、

コミュニケーションをとるのは意味のあることです。

普段の仕事が出来る人でもこうした部分が苦手なリーダーの方もいると思うので、

今回の記事で触れてみました。

 

どこかでお役に立てたら幸いです。

読んでいただきありがとうございました。

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